53歳からの副業再挑戦、8日目。
一昨日、BOOTHで初めて金木犀のデジタルペーパーを販売開始した。昨日はここまでの実践を振り返り、ChatGPTのミリムと二人三脚で進める意味を改めて考えた。
そして今日は、新しいデジタルペーパーの制作に取りかかる。
次のテーマは、ハロウィンだ。
ただ、普通にかぼちゃや黒猫を並べたデザインを作るつもりはなかった。売れる可能性のあるテーマを選ぶことは大事。でも、すでに似た商品が並んでいる中で、同じようなものを作っても埋もれてしまうんじゃないか。
そんなことを考えながら、今回は少し違った方向からハロウィンを表現してみることにした。
ハロウィンのデジタルペーパーは、どれも似たような柄が多かった
今回も、いきなりCanvaを開いて制作を始めたわけではない。まずはBOOTHで、どんなハロウィン向けのデジタルペーパーが並んでいるのかを確認した。この確認はある意味、商品作成よりも大事とさえ思っている。
見ていると、かぼちゃ、黒猫、おばけなど、おなじみのモチーフを使ったものがかなり多い。確かにハロウィンといえば、真っ先に思い浮かぶのはこうしたデザインだ。
でも、俺が同じような柄を作ったところで、はたして数ある商品の中から選んでもらえるのだろうか。
もちろん、定番の柄が悪いわけじゃない。むしろ、ハロウィンという分かりやすい季節テーマを選ぶことには意味があると思う。
ただ、需要がありそうなテーマを選ぶことと、ほかの商品と同じデザインにすることは別の話。
以前から俺は、誰も欲しがらないものを一から流行らせるより、すでに需要がある市場の中で勝負したいと考えていた。
なぜなら、流行らせる知識も能力など俺には無い。無名のいち個人がやれるのは、今現在、需要のある市場で、重要のある商品を作って勝負することしかないと思っているからだ。
そこで今回も、ハロウィンというテーマ自体は変えずに、デザインの方向性を少し変えてみることにした。
まだ売れた実績はないし、この考え方が正しいかも分からない。でも、まずは自分なりに試してみようと思った。
選んだのは「ハロウィン×純和風×怪異」という世界観
今回考えたのは、一般的な洋風のハロウィンではなく、日本らしい少し妖しい世界観を取り入れることだった。
コンセプトは「ハロウィン×純和風×怪異×大人」。
かぼちゃやおばけの代わりに、狐面、和傘、提灯、狐火、御札、彼岸花、三日月と鳥居などを組み合わせてみる。
背景には墨黒を選び、ごく薄く麻の葉模様を入れることにした。
単に和風の素材を並べるだけではなく、大人が使えるような、落ち着いていて少し不思議な雰囲気にしたかった。これもミリムがリサーチした結果から、導き出した提案だ。
ミリムには、リサーチや企画だけでなく、俺や二人の考えを整理したり、違う視点から見直したりする相手になってもらう。ただ、どの方向性で商品を作るか、最終的に決めるのは俺自身。
今回は、ハロウィンらしい妖しさを残しながら、和風のモチーフで表現する方向を選んだ。
ほかと違うものを作りたい。でも、違いを出すことばかりに気を取られて、使い道のない柄になってしまっても意味がない。
でも、このバランスが実はすごく難しい。
素材を並べてみたら、思っていたよりごちゃごちゃしていた
方向性が決まったところで、Canvaを使って制作開始。
用意した素材を配置し、シームレスの元になるデザインを作っていく。ところが、実際に柄を繰り返して確認してみると、気になる部分が出てきた。
彼岸花や御札などを多く入れすぎたせいか、全体的に密度が高い。しかも、同じモチーフが繰り返し並ぶことで、思った以上に規則的な印象になってしまった。
一つの画面、つまりシームレスの元となる画像(元タイル)で見ているときには、それぞれの素材がいい感じに見える。それが、シームレス柄として縦横3列に並べると、また違って見える。
デジタルペーパーは、素材を一つずつ鑑賞するためのものではない。ラッピングやカードなど、何かに使うときの背景になる。
だから、モチーフが目立てばいいというものでもないんだと、このとき初めて気づいた。
一つひとつの素材が良くても、全体のデザインが良くなるとは限らない。
今回も実際に作ってみて、初めて気づいた問題だった。
思い切って減らしてみたら、全体のバランスが見えてきた
そこで、配置した素材を見直すことにした。
彼岸花や御札、三日月の数を減らし、余白を増やしていく。すべてを同じように目立たせるのではなく、主役になる素材と、それを引き立てる素材の強弱も意識した。
最初は、せっかく用意した素材なのだから、できるだけ使いたくなる。
でも、たくさん入れたからといって、必ずしも見栄えが良くなるわけではなかった。
ここでも大切だったのは、作業中の元タイルのデザインをそのまま完成だと決めつけず、シームレスに並べた状態で確認すること。
何度か調整を重ねながら、全体が窮屈にならないように整えていった。
これまでの制作でも、シームレスのつなぎ目や配置で失敗してきた。だから今回は、完成だと思い込む前に、実際に何度も配置のパターン、各素材の数を調整しながら確認することを意識した。
デザインは、足せば良くなるとは限らない。引くことで良くなる場合もある。
そんなことを考えながら、少しずつ形にしていった。
完成したのは墨黒の1枚。商品にするには、まだやることがある

調整を終え、3600×3600pxのシームレス状態で最終確認。
こうして、和風ハロウィンのデジタルペーパー、墨黒版のデザインが完成した。
背景は墨黒の「#1F1B1A」。その上にごく薄い麻の葉模様を重ね、和風のモチーフを配置したものだ。
ただし、今日完成したのは、この1枚だけ。
前回の金木犀と同じように、商品として販売するなら背景色違いやA4版も用意する必要がある。残り3色の制作とA4版への展開は、明日以降の作業になる。
さらに、シームレス版やA4版とは別に、世界観を楽しめる縦長の背景画像を、おまけとして付ける案も浮かんだ。このこともミリムに提案し、面白いアイデアだという回答をもらった。スマホの壁紙などに使えるものを想定しているけれど、まだ検討段階だ。
商品に何を加えれば喜んでもらえるのか。逆に、余計なものを増やしすぎていないか。
作る側としては、ついあれもこれもと考えてしまう。でも、使う人にとって本当に必要かどうかは、また別の話なんだろう。
まずは、今日完成した墨黒版を土台にして、販売できる形へ仕上げていこうと思った。
「違うものを作る」と「選んでもらえるものを作る」は同じじゃない
今日、一番考えさせられたのは、商品の差別化についてだった。
ハロウィンといえば、かぼちゃや黒猫。でも今回は、それを狐面や彼岸花などの和風モチーフに変えてみた。
確かに、ほかとは少し違った雰囲気になったと思う。
ただ、それだけで売れるとは限らない。
誰も作っていないものが、必ずしも欲しがられるものとは限らないし、変わっていること自体が商品の価値になるわけでもない。
今回、俺が大事にしたかったのは、ハロウィンという分かりやすいテーマを残しながら、少し違う世界観を楽しんでもらえる商品にすること。
「差別化=奇抜にすることではない」。
今日の制作を通して、そう改めて感じた。
今の俺には、まだ何が売れるのか分からない。ミリムとともに市場を見て二人でいろんなやり取りをして考え、結論を出す。そして実際に自分なりに作ってみても、実際に購入してもらえるかどうかは別問題だ。
それでも、ただその場の思いつきで作るより、誰が何に使うのか、ほかの商品と何が違うのかをまずは、しっかり考えて企画し、コンセプトを決める。それから制作することには意味がある。そして俺はそれが何よりも大切だと思う。きっとこの考えはこれからも変わらない二人の共通認識だ。
53歳からの副業再挑戦、8日目。
今日は和風ハロウィンの墨黒版が1枚完成。まだ商品として販売できる段階ではないけれど、デザインの方向性は決まった。
あとは、これをどう商品として仕上げるか。
考えているだけでは結果は分からない。明日も手を動かして、続きを作っていこう。

